海外旅行保険に格安で加入する裏ワザとは?保険会社とクレジットカードの違いを解説

海外旅行となると、何かと心配事がつきものです。その心配事のトップ3に「ケガ・病気」「盗難・事故」にまつわることが入るのではないでしょうか?

実際に、日本で生活するよりも病気になる確率が高いですし、僕自身もインドで体調を崩して海外の病院にお世話になったことがあります。

そして、カンボジアでは、乗っていたトゥクトゥクが川に落ちる大事故に遭遇し、持っていた一眼レフカメラやパソコン、iphoneが水没して使い物にならなくなった経験もあります。

そんなケガや病気、盗難や事故などの万が一の際に救いになるのが「海外旅行保険」なんです。

現地で高額治療を受けることになっても当然のことながら日本の健康保険は使えませんし、医療費が莫大にかかります。そんな時に医療費を全額負担してくれるのが海外旅行保険です。

事故や盗難に遭った際に、盗られたものや壊れたものが返ってくることはありませんが、相応の現金で補償してくれるのが海外旅行保険です。

海外では何が起こるか分かりませんので「万が一」のために加入しておきましょう。

適用されるものは保険内容によって変わってきますが、死亡、病気、ケガ、事故、盗難、紛失、破損、救援者費用、賠償責任、飛行機遅延、手荷物遅延などが補償されますので、トラブル時の出費を海外旅行保険でほぼ全てカバーすることが出来ます。

では、まずは、保険会社で加入する海外旅行保険と、クレジットカードに付帯する海外旅行保険の違いについて解説していきたいと思います。

目次

保険会社の海外旅行保険とクレジットカードの海外旅行保険の違いとは?

保険会社の海外旅行保険とクレジットカードに付帯する海外旅行保険の大きな違いは「保険適用される範囲」「補償額」「治療費の支払い方法」「保険料」の4つです。一つずつ分かりやすく解説していきます。

「保険適用される範囲」をよく比較してみると、保険会社の海外旅行保険はほぼ全ての項目で保険が適用されるのですが、クレジットカードの海外旅行保険では「疾病死亡」「緊急歯科治療費用」などの項目が保険適用外のカードがあります。

まず「疾病死亡」はどういう保険内容かというと、海外旅行中に病気で死亡した場合に適用される保険です。少し冷酷な言い方かもしれませんが、自分が死亡してから入ってくる保険金なので、あってもなくても自分にはあまり関係のない保険です。

次に「緊急歯科治療費用」ですが、海外旅行中に、虫歯になった際に、歯の治療に適用される保険です。海外に長期で旅行していると、虫歯になる人が多いことから保険会社では「緊急歯科治療費用」の項目が設けられています。

なぜ設けられているかというと、海外では歯科治療費に高額な費用がかかるからなんです。アメリカでは、虫歯1本を治療するのに25万円かかるケースもあるので、ちょっと笑えない金額だということがご理解頂けると思います。

「補償額」については、保険会社の保険の方が、クレジットカード付帯の海外旅行保険よりも補償額が高額に設定されていることが多いのが特徴です。

「治療費の支払い」については、保険会社の保険は、治療費を自己負担することなく海外の病院ですぐに治療を受けることが出来ますが、クレジットカードの海外旅行保険の場合は、多くの場合は、現地での治療費を自分で建て替えて支払う必要があります。つまり、多額の外貨を引き落とすことが出来なければ、治療を受けることが出来ないということなんです。

帰国後に請求すれば、保険金が戻ってきますが、ケガや病気で精神的に混乱している時に冷静に対処しなければいけないのが難点です。

「保険料」については、保険会社の保険は、費用がかかってしまうのに対して、クレジットカード付帯の保険は、クレジットカードを持っていれば保険が適用されるので、年会費無料で海外旅行保険が付帯するクレジットカードを所持していれば、実質無料で海外旅行保険に加入することが出来るため、節約になります。

保険会社の海外旅行保険とクレジットカードに付帯する海外旅行保険の違いを明確にしてみると上記4つのメリット・デメリットが存在するのです。

保険会社とクレジットカードはどっちがお得なのか?

ザッと比較するだけでも、保険料以外にクレジットカードの海外旅行保険にメリットがないため、保険会社の海外旅行保険に加入した方がいいのではないか?と思ってしまいます。

ただし、クレジットカードをよく吟味して厳選していくと、保険会社に劣らない保険内容で年会費無料のクレジットカードが存在するのです。

あまり知られていない補償額を保険会社の保険並みの高額に設定するテクニックがありますし、クレジットカードによっては、治療費を自己負担しなくてもいいカードが存在します。

つまり、クレジットカードに付帯する海外旅行保険で十分という見方も出来るのです。

実際に比較してみた

実際に、ハワイに7日間の旅行に行くと仮定して海外旅行保険を比較してみました。一方は「三井住友海上」で加入する保険。もう一方は年会費無料のクレジットカード「エポスカード」に付帯している海外旅行保険です。

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上記に書いたとおり「疾病死亡」「緊急歯科治療費用」の項目がエポスカードに付帯している海外旅行保険にはありません。また、飛行機の遅延や気象事情によって飛行機が飛ばないことで影響を受ける予期せぬトラブルによって負担しなくてはいけない交通費や宿泊費等を補償する「航空機遅延等費用」も付帯していません。

一見すると、三井住友海上の保険がいいのでは?と思えます。

しかし、個人的に思うことですが「疾病死亡」については、病気を患いながら海外旅行に行くこと自体が間違っていると思うんですよね。なので、7日間程度の旅行であれば、疾病死亡補償があるかないかはあまり関係ないと思われます。

「緊急歯科治療費用」についても同じ事が言えますが、7日間以内で治療が必要なほどの歯の状態であれば、旅行以前から歯が痛いはずですので、日本で治療していますよね。なので、7日間以内に緊急歯科治療費用の保険を使うことはほぼ無いはずです。

もし、バックパッカーや世界一周、語学留学やワーホリなどで海外に長期で渡航する場合は、病気や虫歯は事前に治療しておきましょう。体調を崩しながらの旅や海外生活なんて苦行でしかありません。

その他で気になる点として「傷害&疾病治療費用」「救援費用」には補償額に大きな差があります。

例えば、僕みたいにカンボジアで乗り物ごと川に落ちた場合、きっとどこかケガをしてしまうでしょう。(僕は奇跡的に無傷でしたが)

足を複雑骨折し「傷害治療費用」が400万円かかった場合は、エポスカードの海外旅行保険では上限が270万円と設定されているので130万円が自己負担となってしまいます。

また、ベトナムで異常気象が発生し、記録的な豪雨によって大洪水になり、流されそうになりながらヘリで救助された友人がいます。

これは「救援費用」が適用されますが、ヘリで救助してもらうのに120万円かかった場合は、上限が100万円と設定されているので20万円が自己負担となってしまいます。

一方、三井住友海上の海外旅行保険は「傷害治療費用」「救援費用」の支払限度額が1000万円なので、どちらのケースの場合も自己負担額が0円で済みます。

これらを見ていくと三井住友海上などの保険会社の旅行保険の方が万が一の際の補償額が高額に設定されているので安心です。

現代のクレジットカードの最大の恩恵は「海外旅行保険」

僕自身、海外に行く際は、何年も保険会社の海外旅行保険に加入しておらず、クレジットカードに付帯する海外旅行保険で渡航しています。

インドで寝込んだときも。カンボジアで事故に遭ったときも。クレジットカードの海外旅行保険でくぐり抜けて来ています。

クレジットカードは1枚だけでは不安ですが、2枚3枚と複数枚持ちすることで、とてつもない威力を発揮します。これこそが現代のクレジトカードの最大の恩恵の一つではないかと僕は思っています。

それでは、クレジットカードの海外旅行保険について多くの人が知らない上手な活用方法について一緒に見ていきましょう。

補償額の合算というテクニック

ここまで見ていくと、クレジットカードに付帯する海外旅行保険よりも保険会社の保険の方が費用はかかるけどいいのでは?と判断されそうですが、実は、クレジットカード付帯の海外旅行保険には補償額が合算出来るテクニックがあるのです。

海外旅行慣れしている人もあまり知らない内容なんですが、海外旅行保険が付帯している複数のクレジットカードを所持することで、補償金額を合算して増額することが出来るのです。

「傷害死亡」「傷害後遺障害」は所持している複数のクレジットカードの中で補償金額が最高額のものが適用されますが、それ以外の補償に関しては補償額を合算することができるのです。

例えば、エポスカードとREX CARD Liteカードを所持していたとします。

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「傷害死亡」「傷害後遺障害」についてはエポスカードの方が高く設定されているので、それぞれ「最高2,000万円」の保険金が適用されます。

注目すべきはそれ以下の補償項目です。上記2点以外の補償項目以外は全ての補償額が合算されることになるので、補償額が倍増されるのです。

「傷害治療費用」は400万円になり「疾病治療費用」は470万円になるので、先ほど例に挙げた病院での治療費は自己負担0円で対応することが可能になります。

他にも、自然災害や救急車による「救援費用」の補償。他人をケガなどを追わせてしまった際の「賠償責任」の補償。盗難や事故による「携行品損害」の補償。

全てにおいて補償額が倍増されます。そして、エポスカードとREX CARD Liteは保険引受会社が同じ会社なので、何かあった際は、1つの保険会社に電話するだけでOKですし、病院に行く際も自己負担0円で対応可能な優秀なカードなので、とても便利です。

もちろん、3枚所持していると3枚分の海外旅行保険の補償額が合算されるので、所持枚数を増やせば、保険会社の海外旅行保険とほぼ変わらない補償上限金額まで設定することが可能となります。

クレジットカード選びの注意点

ただし、クレジットカードに付帯する海外旅行保険は、クレジットカードを「所持していれば勝手に補償される」というカードが全てではありません。

クレジットカードに付帯する海外旅行保険には「自動付帯」と「利用付帯」の2種類あります。

「自動付帯」のカードは、クレジットカードを保有していれば自動的に付帯される保険なので、特に問題はありません。

ですが「利用付帯」のカードは、クレジットカードで規定されている旅費をカードで支払わなければ補償を受けられないのです。

下記記事で「自動付帯」「利用付帯」の特徴を解説し、ほとんどの人が知らない本当に賢いクレジットカードの選び方についてご紹介していますので、読んでみてください。

>>>海外旅行傷害保険が自動付帯する年会費無料のクレジットカードを持つべき理由と重要視すべき2つの事

「自動付帯」と「利用付帯」の特徴はもうすでに知っていて、年会費無料で海外旅行保険が自動付帯して、なおかつ厳選された優秀なクレジットカードが知りたいという場合は、下記記事を読んでみてください。

>>>【究極版】手厚い海外旅行傷害保険が自動付帯する年会費無料のクレジットカード5選+1選