今も成長を続け巨大化している生きた氷河。
地球温暖化の影響で毎年小さくなっている地球上の氷河とは逆行し、現在も成長と崩壊を繰り返し、ほぼ大きさを変えずに損味しています。
そのため「生きた氷河」と呼ばるようになり世界遺産にもなっています。
高さ60mの氷の壁が轟音を出しながら湖へ崩れ落ちていく光景はまさに大迫力で、ここでしか味わうことが出来ない魅力があります。
そんなペリトモレノ氷河について、初歩的な行き方から最高に満喫できるツアーまでの情報を実際に訪れてみた経験をもとに網羅的にまとめてみました。
これからペリトモレノ氷河に訪れようとしている人のお役に立てれば幸いです。
目次
パタゴニア三大名所の一つ!ペリトモレノ氷河とは?見どころをご紹介
ペリト・モレノ氷河には、いくつかの現地ツアーが用意されています。
一般的なツアーが、展望台からの眺望を楽しむツアーです。展望台から眺める巨大な氷河とエメラルドグリーンの湖、そして周辺の山々の景色は、あっと驚く壮大な絶景です。
あまり人気ではありませんがカヤックで氷の壁に近づくツアーもあります。巨大な氷の壁を、間近で見る迫力は一生忘れられないほどのもの。
そして、一番楽しめるツアーは、氷河の上を歩くトレッキングツアーです。氷河を見れるだけではなく、実際に氷河の上を歩くことが出来ます。
これはツアーに参加しないと体験できないものですが、氷河の上を歩く機会は世界中を探してもそう簡単には見つかりません。
ツアー料金はかなり高額ですが、氷河トレッキングツアーは本当におすすめです!
ペリトモレノ氷河の様子を動画でもアップしているので、ぜひご覧ください!
ペリトモレノ氷河の場所を地図で確認
地図のリンク:こちら
ペリトモレノ氷河は、ツアーでしか行けない場所で、アルゼンチンのエル・カラファテからバスとフェリーを乗り継いで行きます。
最寄りの都市はエル・カラファテなので、まずはエル・カラファテまで行く必要があります。
ということで、エル・カラファテまでの行き方を見ていきましょう。
エル・カラファテまでの行き方!費用と所要時間はどれくらいかかるの?
行き方は大きく分けて2通り。飛行機かバスのどちらかが一般的です。
エル・カラファテには空港があるため、パタゴニア周遊者でも飛行機を利用してエル・カラファテに訪れる人も少なくありません。
エル・カラファテには3つの場所から訪れる人が多いので、それぞれまとめてみました。
日本からエル・カラファテに行く費用と時間
アルゼンチンのブエノスアイレス経由でエル・カラファテに行くのが一般的です。
乗り継ぎは全部で2〜3回あり、かなりハードな旅程となります。
料金は往復で30万円前後。所要時間は片道40〜50時間ほどかかります。
ブエノスアイレスからエル・カラファテに行く
ブエノスアイレスからエル・カラファテへ行くには、飛行機かバスで行くことが出来ます。
費用 | 所要時間 | |
飛行機 | 15,000円〜 | 3時間 |
バス | 20,000円〜 | 50時間 |
ただし、比較の通り、飛行機の方が安くて圧倒的に所要時間が短いので、移動は飛行機がおすすめです。
プエルト・ナタレス(パイネ国立公園)からエル・カラファテに行く
パイネ国立公園のあるプエルト・ナタレスからエル・カラファテに行くには、飛行機かバスで行くことが出来ます。
費用 | 所要時間 | |
飛行機 | 30,000円〜 | 45分 |
バス | 2,600円〜 | 7時間45分 |
比較すると、値段は圧倒的にバスの方が安いですが、所要時間が全然違ってきます。
飛行機の場合は、直行便が曜日によって出ていない日があるので、日程次第でどちらかを選ぶか変わってきます。僕はバスで移動しました。
実際のバス移動に関する詳しい情報は下記記事でまとめています。
関連記事:プエルト・ナタレス(パイネ国立公園)からエル・カラファテ(ペリトモレノ氷河)へバスでの行き方・料金・予約方法・注意点まとめ
ペリトモレノ氷河の時期はいつがいい?ベストシーズンは?
ペリトモレノ氷河のベストシーズンは、氷河の氷が溶けて氷の崩落が起こりやすい季節の夏季がベストシーズンと言われています。
12月〜3月末までの4ヶ月間が夏季です。気温は15℃前後なので、かなり過ごしやすいです。
氷河なのに寒くはないというのが夏季の面白いポイントです。
服装は?
長袖のシャツの上にフリースやダウンジャケット、レインパーカーなどがベストです。アウトドア用のジャケットがあれば問題ないです。
また、そこまで気温は低くないものの強風で寒くなることもあるので、ネックウォーマーや手袋などの防寒具もあると安心です。
靴は、運動靴やスニーカーでOK。ただし、クロックスなどのサンダルは絶対NGです。
ペリトモレノ氷河ツアーの料金
ペリトモレノ氷河ツアーに申し込むには2つ方法がありますので、それぞれご紹介します。
ベルトラ
エル・カラファテ発の現地オプショナルツアーになるため、エル・カラファテまでは自力で行き、現地で催行するツアーです。
- セイリングツアー
- トレッキングツアー
- ボートクルーズツアー
がありますので、どんなツアー内容なのか一度ご覧になってみてください。
現地の旅行会社
ベルトラで申し込むよりも、現地の旅行会社でツアーを申し込む方が安かったです。
ただし、申込に行く時間がなかったり、英語でのやり取りが難しい場合は、ベルトラで申し込むのが無難です。
僕は現地の旅行会社で氷河トレッキングを申し込みました。料金は3,300アルゼンチンペソ(≒17,000円)。これが最安値でした。
実際にどの旅行会社に申込んだのかについて触れていきます。
Hielo&Aventuraでツアーを予約
エル・カラファテにある旅行会社を6社ほど値段を聞いて回りましたが、クレジットカードの手数料がかかったり、値段が高かったりと微妙な会社ばかりでした。
そんな中で見つけたのが「Hielo&Aventura」という旅行会社でした。
この会社は、あらゆるツアーの元締めになっている会社だったため、他の会社よりも値段も安くクレジットカードの手数料もかからず。
現地の旅行会社でツアーを申し込むなら間違いなくここがベストです。
スタッフの人も英語が喋れます。他の会社だとスペイン語しか喋れなかったりして結構苦労しました。
場所は以下です。
地図のリンク:こちら
それでは、氷河トレッキングツアーの当日の流れを時系列順に追っていきたいと思います。
8:00 出発
基本的には、ホテルまで迎えに来てくれるのですが、僕らが宿泊していたホテルが旅行会社まであまりにも近かったため、ホテルまでに迎えに来てもらえず、旅行会社に7:50に集合しました。
バスは8:00に出発。色んなホテルに迎えに行きながら氷河まで向かいます。
入場料を支払う
出発してから乗客が揃ったら、バス内で国立公園の入場料を徴収されました。500アルゼンチンペソ(≒2,600円)。
ツアー代金とは別なので、これでツアー代金が2万円近くなったことになります。
初めのビュースポット
そうこうしているうちに、9:30くらいになり、一度バスから降ろされました。
何かと思ったら、最初のビューポイントだそうで。何でこんな何もない場所で降ろすんだ?と思っていたら・・・
目の前には氷河が!こんな形で見れちゃうのかよ!と大興奮。
ちなみに氷河が目の前に見えているのにも関わらず、気温が18℃くらいあって暖かいんですよ。何か不思議な感じでしたね。
周りを見渡してみたら、珍しい種類の鳥が!日本じゃ絶対に目にすることはないだろう鳥にも興奮。
どんどん期待が高まります。
ロスグアシアレス国立公園内へ
続いては、ロスグアシアレス国立公園。ここでは氷河がもっと近くで見れたり、運が良ければ氷河が崩壊する光景も見れるのだとか。
園内のマップで見どころを説明してもらいつつどう回ればいいかを教えてもらいます。
説明が終わり、各自好きなように園内を駆け回るわけですが、僕らは真っ先に氷河のビューポイントへ。
出ました、氷河!言葉に表現するまでもないくらいな壮大な氷河。
半袖でいれるくらい暖かいのに目の前には氷河が見えています。
正面から見るともう映画の世界です。
そして、30分に1回くらい「ドーン!」という轟音が鳴り響いていました。この音が氷河が崩壊している音で、とにかくものすごい迫力なんです。
大地震が来るんじゃないか?と思うくらいの轟音で、自然の力強さをこれでもかというくらい肌で感じることが出来ます。
氷河、最高です。
氷河を見ながら、パン屋で買ってきたパンを頬張るも、パンにカビがたくさん生えていました。本当はショックを受けるところですが、そんなのはどうでもいい。氷河が全て吹き飛ばしてくれました。
氷河ばかりに気を取られていましたが、湖もかなり美しく、カナダのロッキーを思わせる光景が広がっていました。
何ですか、このエメラルドブルー。
ロスグアシアレス国立公園には2時間半滞在したですが、この間にお昼ごはんを食べたりする必要があります。
公園内にレストランがありますが、これでこの金額?というものしかなかったので、事前に用意しておくことをおすすめします。
12:30にバスに乗車し、次の氷河トレッキングへ。
氷河トレッキング
氷河トレッキングには、フェリーを乗り継いで行きます。フェリーに揺られること約20分。
氷河トレッキング会場に到着。ここで氷河トレッキングについての簡単な説明と注意点、軍手の貸出が行われます。
軍手は無料で貸出しています。
荷物は荷物置き場があるので、ここに置いていけばOKです。準備を終えて時間になったらいよいよ氷河トレッキング開始です。
目の前に見えるのがペリトモレノ氷河です。気持ちが高ぶり早く行きたくてしょうがなくなるんですが、ここでアイゼンを履かされます。
アイゼンを借りて履く
アイゼンは無料で貸し出されており、スタッフの方が装着してくれます。
氷河の上でしっかりと歩けるように必須のアイテム。これがないとまともに歩けないそうです。
アイゼンを履いたらいよいよ氷河へ!
この光景ヤバくないですか?まるで映画のような光景です。
どうしてこんなに氷河は青いのか?という素朴な疑問があったのですが、youtubeのコメントで
長い年月をかけて圧縮された密度の高い氷河の氷は気泡が少なく非常に透明度が高く、太陽光の赤を吸収し波長の短い青い光(グレシャーブルーと呼ばれる)が反射し青く見える。
と教えてくださいました。
まさに自然が起こす神秘ですね。
氷河でもパシャリと記念撮影を。足を滑らせたら大怪我しそうですね。
ツアーの最後に、氷河の氷でウィスキーをロックで頂きました。
かすかに「パチッ、パチッ」という発砲音がしていましたが、高圧で閉じ込められていた当時の空気が急激に膨張し破裂するためだそうです。
何年も前の閉じ込められた空気が解放され、飲めるというのはなんともロマン溢れるウィスキーロックでした。
まとめ
ツアー代金と入場料を合わせると約2万円になる高額ツアーですが、参加する価値は十分にあります。むしろ、ここはお金をケチらずに絶対に参加してほしいです。